見 跡 (四十)

弘舵郎

地球一周の船旅
 今回は同船した「ユネスコくらぶ」の掲げる六つの宣言についてである。
 若き男女、勿論外国人を含めて数十名のグループである。
 彼らの本部はパリにあって国連の認定している平和運動をしていた。
 上陸すると街の広場で「私の六つの平和宣言」という大きな幕を掲げ、黒いタイツに身を包んだ若き男女が「南中ソーラン踊り」を激しく踊る。その振り、リズムは流石若いものだなーと感動する程魅力的なものである。ぞろぞろ沢山の見物客が集まると平和宣言に署名を求め国連に送る。
 以上がその行動の主なものであるが、彼らの掲げる六つの英語の宣言をみて頭に浮かんだのが六波羅蜜(布施、持戒、忍辱、精進、禅定、知恵)である。
 また、英文がスッーと頭に入る不思議もあって、独断と偏見で仏法的説明をしたい意欲が湧いてきてペンをとった。
 一、 すべての人の生命を大切にします。
 "Respect all life" 総ての命を尊敬する民族、宗教に関係なく生命と人権を尊重しましょうとありますが、仏法では一切衆生、生あるもの、無いもの、総てである。殺生するなと戒めるとき「リスペクト、オールライフ」と叫ぶ。なんか判る気がする。水でもティッシュでも、無駄にしてはいけない。
 二、 どんな暴力も許しません。
 "Reject violence" 暴力を廃止、拒絶する。忍辱を当てるとするが、グッーと我慢、セクハラ、いじめ、してもいけない、させてもいけない。
 三、 思いやりの心を持ち、助け合います。
 "Share with others" 物も気持ちも分け合います。仏法でいう布施、床坐施、房舎施、に当たるかも。宮沢賢治の「アラユルコトニ自分ヲ勘定ニイレズ」が頭に浮かんだ。
 四、 相手の立場になって考えます。
 "Listen to understand" 理解するよう傾聴する。和顔、愛語をもって相手の立場にたつこと。
 五、 かけがえのない地球環境を守ります。
 "Preserve planet" この惑星、宇宙を保護、保持します。縁起の法則に基づいて循環型地球、社会を作って子孫に残します。
 六、 みんなで力を合わせます。
 "Rediscover solidarity" 団結の再発見。よい地域作りに生き、出来ることから始めます。手抜きしないで精進致します。
 以上が六つのMANIFESTO宣言です。無理して仏法にこじつけました。シェアー ウイズユーとか、リッスン トウ アンダスタンドとか、心に言い聞かせて戒めています。 ・・おわり